とおくなってく うしろふりかえる
まえにすすむと ちかづいてはるかむこうに
新しいことが起こるんじゃないかって期待してる
何百回と通った道なのに 生まれて
勝てなきゃ意味ないって
遠くを睨む君
勝ちたい気持ちが君を強くする
私は本当はわかっていたんだ
1人で戦う君のことを
けれど止められなかったよ
私の幸せの為にまだ少し生きてね
彼女は気力を振り絞って答えた
わかったわ
死に掴まれた手足は脱げ落ちそうな位痛かったけれど
愛する娘の幸せを邪魔するより
あなたの瞳が好きなの
優しくて暖かい
でも時々緊張する
良く思われたいと考えてしまうから
あなたの瞳は私を支配する
私はいまあなたが考えるより
世界の中心はいつでもここにあるのに
思考ははるか彼方 海の向こうへ
あの日々を思い続けながら生きることは
少し寂しいことだとわかっている
世界の裏側
三人乗の箱にひとりで
扉を閉めてボタンを押した
狭い箱には僕と傘とモーター音
傘の先から水溜まりが生まれている
僕の爪先を浸食する
いつからか
返事
みどり色の風に 恋をして
いつまでも どこまでも
歩いていけそうな 気がしていた
かなしみの色は 空のいろ
はるか遠くに 流れゆく雲は
やがて
みどり色の風に 恋をして
いつまでも どこまでも
歩いていけそうな 気がしていた
かなしみの色は 空のいろ
はるか遠くに 流れゆく雲は
やがて
厚い厚い灰色の切れ間から、光が海へ注ぐ様
真冬の烈日、厳冬のぬくもり
陰に入り、色も薄らむ街並みは、厳かな光柱を拝む信徒のように、静かに伏して居並んでいる
不幸の甘美を知らぬ者にとって
不幸は不幸でしかないのだ
一度、奈落に突き落とされるような
そんな絶望を知った者は
本当の幸福を知ることができる
し
一人なんて初めてでどうしたらいいか分からなかった
今まで友達が周りにいるのがあたりまえだと思っていた
でも、私の想像をはるかにこえていた
休み