あの時、一緒に歩いた川沿いの桜並木は今年も同じように薄い色の花が
たわわに枝を揺らす
花を見上げる振りをして、花よりも薄く淡く色づいた頬を、唇を眺めてた
いつもより少しだけ近い距離は、いつもより多い人通りを建前に
揺れて、冷たい指先が触れるほどだった
見上げた先の花が綺麗だと、教えるフリをして、
そっと指先を握った、あの日。
冷えた指先に、熱が生まれて、
見上げた桜色の頬に、夕焼けのオレンジが綺麗に見えて―――
あの時、一緒に歩いた川沿いの桜並木は今年も同じように薄い色の花が
たわわに枝を揺らすのに・・・
見上げた先に、桜色の頬も、唇も、
そっと握った指先も無い
同じ花の色と、夕焼けのオレンジが、滲んでゆれる
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