今日のポエムが明日の活力

過去の他人

投稿日:2009-02-19 19:29:57

中一の自分が高校受験に失敗する自分宛に書いた手紙を、
去年の大掃除に発見した。受験に落ちることを想定して書いたものらしい。
13歳の時からネガティブだったんだなと思いながら
書いた時のことを思い出す。
手紙の内容はまったく覚えていない。
でも少なくとも本気で励まそうと考えていたことを思い出した。

どんな黒歴史が展開されるのかとニヤニヤしながら封を開けてみる。
意外だった。
受験に失敗するというネガティブ発想だったくせに、
内容はイライラするくらい前向きだった。
そういえばあの頃は前向きな言葉という物を信仰してた気がする。
それを世界の真理だと思っていた気がする。
明日は必ず来る、と手紙には書いてあった。
明日と希望は同義だったなぁと懐かしくなって、
気がつけば返事をその手紙の余白に書こうとしていた。

手紙を書くくらい高校受験というものは大きな壁だったんだと思う。
結果的に第一志望に合格し、その先の大学受験もいい結果になった。
自分は、過去の自分からみれば誇れる存在になったはずだった。
なのに、返事は謝罪からはじまった。

すまない。高校は希望の所に入れたし、大学もいいところいけたよ。
でももっといろんなものを失った。お前が羨ましい。
俺がお前の未来の上に立ってしまって、すまない。

何書いてんだろうとばかばかしくなってきたけど、返事は消さなかった。
謝ったところでなにも起きない。手紙の主は自分。しかも自分宛て。
全て自己解決できる事柄をわざわざ文章にする必要なんてない。
にもかかわらず返事を書いてしまったのはきっと、過去の自分が
自分自身とは思えなかったからだ、と思う。
あまりにも思想が違っていた。価値感が違っていた。
実際には今と過去、どちらがより優れているのかはわからない。
変わらなければならなかったのかもしれない。
失うべきだったのかもしれない。
でもこの手紙を読んだ時、羨ましいと思ったことは事実だ。
あの考え方が羨ましかった。誰かを本気で励ませることが羨ましかった。
失ったものの輪郭はぼやけたまま。でもきっと大切なものなんだろう、と思った。

もの想いにふけった後、手紙をゴミ袋につっこむ。さらば黒歴史。

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